最近南アフリカで発見されたというこの新型コロナの変異株ですが、相当な破壊力を持っていますね。病状とか感染力とかはまだよく分かっていないので別にして、あれほど各国首脳が協調放出しても口先介入しても微動だにしなかった原油先物価格を叩き落とし、何年振りともいう円安基調を吹き飛ばしてしまいました。日経平均もナイアガラ状態です。色んな意味で人間は自然には勝てないのでしょうか。
それはさておくとしても、変異が多すぎて従来のワクチン抗体をすり抜けるという話もあります。今の株安がただのパニック売りなのか、大人の思惑があるのか、それともオミクロン株の脅威が本当なのかは私のような素人が知る由もありませんが、せっかく落ち着いている感染がまた再拡大して景気が冷え込んだら、いよいよもって雇用保険財源がヤバいです。
雇用調整助成金はいわゆる二事業の中の事業ですので基本手当等の失業等給付に充てる財源とは別口ですが(そしてその財源は被保険者ではなく事業主が払っています)ですが、相次ぐ雇調金の支出で財源が枯渇し、失業等給付積立金から兆単位で借りてます。ようやくそこに国庫から2兆円くらいぶち込んでほどほど財源を安定させて、うまくいけば来年3月で特例終了させる腹積もりだったと思いますが、どうなるんでしょうね。
今テキストで覚えた雇用保険料率は、もしかしたらこの臨時国会で変わるかもしれませんよ。もっとも猫の目のようにコロコロ変わるのが労働社会保険諸法令の世界、せっかく覚えたのに変更されたとしてもあきらめましょう。
しかし世界を席巻したデルタ株ですらここまで株式市場を一瞬で叩き落とす力はなかったのですが、オミクロン株はすごいですね。世界的な景気回復への期待が先にあったせいかもしれません。
