社労士と言えば開業。事務所開いてクライアント相手に労務管理相談や諸手続きの代行をしていく、特定社労士を取ればあっせん等で代理人として和解交渉もできます。事務所開いてやり手になってそれ一本で食べていく「先生」。誰しもが夢見る姿かもしれません。
開業社労士になるのは簡単です。試験合格し2年の実務経験か事務指定講習修了して開業社労士登録を行えば、それだけで開業社労士です。企業内勤務やその他登録と違い業務に制限がありません。
ただ、「なる」のと「食う」のとはまた違います。官報見ていると登録して数年で登録抹消している人もいます。理由は人それぞれでしょうが、中には「思ったほど仕事にならず食えなかった」人もいるかもしれません。
別記事でも書きましたが、知識があるかどうかと食えるかどうかは別問題です。ある社労士先生の体験談で「いやあ1年目の売り上げは数万円でしたよ」みたいなのを見たことがあります。ただいろいろ知恵をしぼって売り込んでクライアントを探していく、そのうち顧客が増えて生業として成立する、といった形が一般的かもしれません。
事務所の跡取りのように「地盤」と「看板」(場合によっては「カバン」も)がある人はもう少し楽な道かもしれませんが、いきなり開業で食えるかどうかと言うと、人それぞれでしょう。
そうは言ってもそういう経験を経て立派な事務所構えている先生も多いわけですから、めげずに続けていくことが大切かもしれませんね。
余談ですが、別に開業したからといってそれ一本を職業にしないといけないわけではありません。昼間はサラリーマン、夜は社労士という二足のワラジを履いてもいいわけです。あと休日だけ社労士とかね。いきなり一本立ちが怖い人はそういう「実は開業社労士」から始めてもいいかもしれません。就業規則の副業禁止規定なんか舌先三寸で変えちまってもいいでしょう。
ノウハウに困ったら所属の社労士会が相談に乗ってくれるかもしれませんよ。あと研修とか会合とか出て顔売っておけば助けてくれる先輩がいるかもしれません。