勉強しているうちに労働判例に行きつく人も多いと思います。が、日常生活していて裁判の判決文なんかなかなか目にする機会はありません(注目度の高い裁判などは新聞に載りますが)。と言うことで、判例の読み方について少し話をしたいと思います。
判決文は簡単にいうと「こういう結果です」「この事件はこんな内容(双方の主張)です」「この事実はこう認定しました」という構成です。
それほど長い文章でもなく、1つの判決文はショートショート小説くらいの文量ですので全文読むのに苦労はしません。ただ法律家独特の言い回しが多く、初心者にとっては何のこっちゃら、ということも起こりえます。法律に疎い方はこんなのも読んでみるといいかもしれません。
まあ最高裁のサイトで労働判例探す人は別として、判例に興味のある人の大半は「判例集」を買うと思います。有名どころだとこんなところでしょうか。
ここで注意なのが、どこかの著者が解説をつけている場合です。つまりこの裁判はこんな論点があって、そこでこんな判断をこんな理由でしていますよ、と解説してくれているわけで、そこまではいいんですが時たま「ただしこういう学説もある」「この判決にはこんな問題点がある」とかいう独自の解説を入れているものもあります。
大学の講義ならいざ知らず、試験対策としてはそんな情報はいりません。あくまでどんな事件が裁判所でどう判断されたか、だけが試験に出ますので、学者や著者の感想なんか頭に残さなくていいです。
ちなみに本試験では判例は毎年のように何かしらの形で出ています。選択労基とか出る傾向がありますよね。意外と直近の最高裁判例が出たりしますので要注意ですし、さらに注意なのが「普通のニュース新聞に取り上げられていない最高裁判例」が出ることもあります。
こういう情報をどこから集めるか。私は最高裁ホームページからでしたが、予備校とか講義で教えてくれますので親切です。