営業・販売部門など「労務管理とは違うところにいる」という人が社労士試験に挑戦するべきかどうかと言う話です。
これは受ける理由によります。仮に営業だったとして、その仕事に自分は向いている、やりがいを感じていると思うのであれば受ける理由が無いですよね。どちらかというと労務管理部門が向いているかなとか、営業なんかしたくねえよという人は受ける理由があるかもしれません。
個人的な考えを言うと、営業が得意な人は社労士試験を受けて損はないと思います。なぜか。開業社労士に必要な資質は知識ではなく「営業力」です。ですから「営業に向いている」と思う人は開業を視野にいれるとすれば受けてみてもいいかもしれません。ただし、それは別に社労士に限りません。行政書士だろうが宅建だろうが何だろうが、対人資格系は全部そうです。
一方営業が苦手だから、社労士を取れば社内で異動になるかもしれない、と狙う人は動機がはっきりしています。社内異動狙いで社労士を取る、行きつく先は労務管理部門です。そこへ滑り込みたい人は社労士を狙うべきでしょう。
ただし、社労士を取ったからと言って異動になる保証はどこにもありません。私のように半ば資格コレクター扱いをされて全然違う部署にいる、なんてケースはザラです。そもそも社内の労務管理部門に社労士は必須・必置ではないのです。
どちらかというと労務畑がそれなりに長い人がさらなるキャリアアップのため社労士を狙う、というケースのほうが現実味があります。これはキャリアの延長ですから効果が高いです。
とはいえ全く何の材料にもならないかというとそうでもないので、社内異動を狙って社労士受験することに意味がないとは言いません。あとはあなたの会社の「上」の判断です。
いずれにせよ前提として「合格」するかどうかは問われます。総務の人が受験するのと違い、合格したという事実が問われるからです。