モノを知っているといろいろ見えてくることもあります。また知っているだけでも価値はあります。それが人の役に立てばいい、むしろ立てるべきなのですが、やりようによっては悪用もできます。
例えば、入社したての同僚だと給与水準は同じくらいですが、しばらくすると人事評価の差などで分からなくなります。また言いたがらなくなったりします。パートやアルバイトからすると正社員の給料の具体額は分かりませんし、賃金表があっても特定の誰かの給与額は分かりません。
中にはざっくばらんに教えてくれる人もいますが、そうはいないでしょう。
そんなときに意図的にかつ巧妙に雇用保険の基本手当(俗にいう失業手当)の話なんかして、「ちなみに雇用保険料っていくら給料から引かれてる?」なんて話をしてその金額から給与額を逆算したり、知識を悪用して人の給与額を暴くなどということはしてはなりません。
これが悪用かどうかは判断が分かれるかもしれませんが、モノを知っていると意外な使い方ができるという例です。
もっとタチの悪い使い方となると、退職届を出して即全有休消化して退職まで出社しないという荒業です。引継ぎもなしです。
辞めるときは1か月前に退職願を出して、引継ぎはして、あたりはだいたいの就業規則に載っていますが法的な裏付けがないところを突いています。民法によれば雇用契約の解約は2週間で効力を発しますし、有給休暇の取得において時季変更権は退職日を超えて変更はできません。ましてや有休取消権など存在しません。法を知っているとそういう理屈が立てられます。
何事も、ほどほどに。