本試験の労働一般常識問題で出題されると地獄と化す「統計問題」。試験勉強でもただ単に数字項目を暗記するわけですから退屈至極という、社労士試験中の難関でもあります。
ではなぜ統計問題が出てくるのでしょうか。社労士としてそういう統計データくらい知っとけという意味合いもありますが、実際に社労士として仕事を始めたとき、先様にお話しする時に「根拠となるデータ」として提示できるからです。
同じ提案をするときでも「こちらのほうがいいですよ」と単に提案するのと「このような制度を取り入れている会社さんは何%あります」と言うのとでは説得力に差があります。
また労働情勢を語るときに漠然と「多い」「少ない」を語るよりパーセントで語ったほうがわかりやすいですよね。しかもその情報ソースが「国の統計」ならなおさらです。
そういう「営業ツール」として統計は使えます。そういう観点からも試験問題に出ているのではないかと思います。しかも頻繁にです。
裏を返せば、統計はただの無味乾燥な数字データではなくてそこには意味があります。各種統計も発表時に単に数字グラフを示しているだけではなく、分析も掲載されています。そこも加味して統計を見ると、より理解ができると思います。
もっとも出題範囲となる統計は数が多すぎていちいち覚えていくのにものすごく時間がかかるわけで、しかもマイナーな統計が出題されることもありますので試験対策上頭が痛いところではありますが、覚えておいて損はないでしょう。