半分野良猫な社労士の憂鬱

半分野良ネコみたいな企業勤務社労士の資格取得体験や日々のよもやま話をしたりするブログです。

同一労働同一賃金の誤解

もうこの言葉は定着して、いるのでしょうか。「同一労働同一賃金」、みなさんはどうとらえていますか?

 

これ実は「同じ仕事をしていたら同じ賃金を与えよ」という意味では、必ずしもありません。ただそういう意味合いで使っている人が多いのもまた事実です。ではどういうことなのでしょう。

 

同じ労働とは何か」ということになります。これは単に同じ作業という意味ではありません。職務内容や範囲、職務内容の変更があるかどうかなども問われます。それもひっくるめて「同一労働か否か」が問われるわけです。

 

例えばパートのおばちゃんと一緒に駆け出しの正社員が同じ現場で同じ仕事をすることがよくあります。だったら同じ作業をしているんだからパートの賃金は正社員と同じでないといけないか、というとそうではないです。

 

正社員は若手のうちは現場をやるものです。たまたまその時は同じ作業だったとしても、横の異動や縦の異動があり、また職責も違ったりします。こう考えると「同一作業」と「同一労働」は違うわけです。

 

で、事業主はそういう差異を説明できるようにしておきなさいよ、もしパートと正社員が同じ作業同じ職責同じ異動と、説明できるような差がなければ賃金手当同じにしなさいよ、ということです。

 

あとは手当に関しては「それは待遇差が必要か」という観点で判断されます。例えば通勤手当。通勤する行為はパートも正社員も変わりません。なのに金額が違ったり、どちらかに出さないなどということはこれは正しい待遇差とは言えません。

 

同じ作業をしていたら平等にしろ、という意味ではないというところはつかんでおいたほうが良いですね。

 

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