話をする時、特に指導や注意をする時に禁物なのが「ついでに」別件を持ち出すことです。
一例をあげます。何かミスがあったとしましょう。それに対して注意している時に「この前もこんなことがあった」「こんなこともしていた」と次々と例を挙げることです。
仮にその根っこが同じ問題点だったとしても、こういう注意はしてはいけません。なぜなら「では何でその時に注意しなかったのか」「あの時注意されていないのになぜ今さら言われるのか」と思われてしまうからです。
把握されながら注意されていないということは、それは黙認です。それを後になってあーだこーだとついでに怒られたら、注意される方は理解不能になります。また注意の効果が半減します。
あくまで何かあったらその場で、素早く、手短に、フォーカスは1点に絞って指摘しないといけません。もちろん積み重なってきたものがいよいよ目に余る、なんてこともあるでしょうが、まとめていろいろ持ち出してはいけません。
一つの事例でも根っこにある問題点を指摘し修正し注意することはできます。たとえ他に類例があるとしても、それはさておいて直近の問題課題に対して指摘し、注意し、反省を促すか対策を一緒に考えるのが「通りがいい」と思います。
上司としてはこういう時に「今まで見逃してきたけど、あれもこれも」と言いたくなるでしょうが、そもそも見逃すところに問題もあります。
と、ついで怒りをする上司を見て思ったことでした。今に始まったことじゃないだろうが。