社労士試験では何点取れば安心できるのでしょうか。
厚生労働省から発表されている社会保険労務士試験合格基準は「次のいずれも満たすもの」です。
・選択式では28点以上かつ各科目3点以上
・択一式では49点以上かつ各科目4点以上
つまり、総合点で7割を超え、かつ各科目基準点を上回った場合に合格となります。ただし、年度により難易度に差があることから平均点によって総合点・科目点ともに補正が入ることがあります。
例えば昨年の合格基準点は…
・選択式25点以上各科目3点以上(ただし労働一般常識・社会一般常識・健康保険法は2点以上)
・択一式44点以上各科目4点以上
といった具合です。
では、自己採点で「選択式28点各科目3点以上、択一式49点各科目4点以上」を取っていればあとは安心して寝ててもいいのでしょうか。
結論としては、必ずしもそうとは言い切れません。なぜか。補正は「上向き」もありえるからです。
総合点の補正は前年度平均点との差によって導かれます。よって、今回の試験の場合昨年より平均点が4点上がる事態が発生すれば、選択式の合格基準点は29点となり7割28点では落ちてしまいます。
そんなことがありえるのでしょうか。少なくとも厚労省の考えとしてはありえるようです。
ただここ10年で考えると選択式・択一式ともに7割以上の合格ラインになったことはありません(最も近づいたのは選択では26点、択一では48点)が、可能性としてはなくはないということを頭に入れておいてください。
では8割(選択32点択一56点 科目最低点割れ無し)だと安心していられるのでしょうか。これでも落ちる可能性がゼロではありません。ただ、可能性としてはかなり低いのでとりあえず安心してもいいと思います。
と言うことは、後の安心のために本試験で狙うは7割以上ではなく7割5分または8割以上の正答ということになります。ますますハードル高いですね。
いずれにしろ、合格不合格は発表日にフタを開けるまで分かりません。6割5分や6割の得点だったとしても、あきらめず、また落ち込まず、考え過ぎずに発表を待ちましょう。