先日の朝のこと、あーまた仕事かーだるーと憂鬱な気持ちで出社していると、たぶん新一年生でしょうね、体に似合わないくらい大きいランドセル背負ったお子さんが私の前を歩いていました。その姿に気持ちがちょっとほっこりして「私も仕事頑張らなきゃな」と思いながら追い越そうとした瞬間…
お子さんのランドセルについていた防犯ブザーが突然けたたましい音を立てて鳴り響きました。
何だこれは、私は追い越そうとしただけだぞと一瞬ドキッとしましたが、そのお子さんが私を見て困った顔で一言。「すいません。ブザーを止めてください」
どうやら体に合わないランドセルが揺れ過ぎて自然にブザーのスイッチが入ったらしく、あれこれどうやったら止まるんだとちょっと手こずりはしましたが何とか止めると、お子さんは笑顔で「ありがとうございます」と言って歩いて行きました。
小さいのに言葉もしっかりしているなあ、えらいねえ、と感心したのもつかの間、ふっと思ったことがあります。
少し離れたところからこの姿を見たら一体どう思われるか。
やりとり聞こえなかったら、私、完全不審者ですよね。変なヒトに声かけられて子供がブザー鳴らした、と見えなくもありません。その変なヒトが鳴り響くブザーを何とか止めようとしているわけです。はた目にはすでに「事案」です。
別に悪いことしているわけではないから恥じたりおびえたりする必要はないんですけどね。それにしてもすごい絶妙のタイミングでブザーが鳴ったもんです。
余談ですが、なぜかは知りませんが私昔からよく道を聞かれたりします。老若男女問わずですね。私だったら「私のようなヒト」ではなくもっとやさしそうな人に道聞こうと思うのですが。