半分野良猫な社労士の憂鬱

半分野良ネコみたいな企業勤務社労士の資格取得体験や日々のよもやま話をしたりするブログです。

人件費は「投資」であるべき

と、いうのはよく言われる話です。賃金の本質を考えていくと「労働の対価」であり事業主にとっては「その仕事をする人を雇う対価」と考えますので、経営上は「コスト」です。はっきり言うと、AIが騒がれて久しいこの時代、同じ仕事をAIがやるのであればその導入維持費用と「等価」と考えることができます。要はそれを「何者が」やっているかの違いなわけですから。

 

問題はその「何者が」の相手が「ヒト」なわけです。労働者はもちろん生活のため働くわけですから労働者側からしても賃金が「労働の対価」であることに違いはありません。で、ここで考えを止めてしまうとやはり賃金=人件費は「コスト」なわけです。

 

ただ、考えてみると賃金のもう一つの側面は「評価」でもあります。ここがうまく機能していると人はよりよい評価を求めるためにもっとがんばろうとします。評価を得るために仕事を頑張ろうとしますし、スキルを上げようとしますし、いろいろ考えます。これはたぶんAIや工業機械にはない側面です。

 

つまり、適正な評価に基づく賃金及び賃金体系は「ヒトに対する投資」ともなりうるわけです。それで社員が化けるわけですから。

 

そしてそのサイクルがうまく回るかどうかは社員のモチベーションや社内の活気にも関係していきます。人は評価されたり褒められるのが好きです。脳みそがそうできていますので。ですから賃金をただのコストと考えずに投資と考えられる職場風土があると、社員もそれなりに生き生きとしてくると思います。

 

と、現在もらっている賃金を基本的に「過去の労働の対価であり当然かつ最低限の権利」としか思っていない私が言ってみました

 

上に対しては賃金だけではなく、社員に対する将来やキャリアを考えた人的投資をするべきという提言はしていますが、まあ残念ながら当の私はこんなものです。

 

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