21年度の社労士試験の合格率は7.9%、前年比1.5%増です。ここ数年、特に「地獄の門」と言われた平成27年の衝撃の合格率2.6%、「魔窟」と言われた平成28年の合格率4.4%と比較すると高い合格率であり、それ以降の6%台で推移した近年と比べるとやや易しくなったかのように見えます。
ですが過去20年を振り返るとどうか。じつは7.9%という合格率は「中央値」だったりします(9番目の高さ)。決して簡単になったわけでも緩くなったわけでもないことが分かると思います。
さらに30年前と伸ばしていくと、この頃は合格率8%だの9%だのの時代ですからなおのことです。
ですので、今年は前年比1.5%増になったからといって特別門戸が開かれたというわけでも簡単だったわけでもないのです。考えてみると12人のうち11人は落ちているわけですから、相変わらず過酷な試験と言えるでしょう。
来年度以降どの程度の合格率で推移していくか、社労士試験が絶対評価ではなく平均点によって補正されていく相対的評価な側面を持っている以上、5-8%のラインを大きく逸脱することはそうそうないのではないかなと思います。
ちなみに、合格率の低い年に合格したからすごいとか緩い年に合格したからすごくないとかいう話は合格後は一切出てきません。そういうことは社労士としての活躍に何の関係もないからです。
ただし自分が合格した年の合格率が何%だったとしても「二度と受けたくない試験」ということはみんな口をそろえて言います。
怖い試験です。