先日、大阪の精神科クリニックで放火事件があったことをご存知の方は多いと思います。大変痛ましい事件でしたが、その報道の中で亡くなられた院長と協力をしてリワーク支援をしていた社労士さんがコメントしてました。その存在に目を止められた方はいるでしょうか。
精神科と社労士、どんなつながりがあるの?というお話です。
真っ先に思い浮かぶのは「障害年金や傷病手当金、労災申請で診断書を書いてもらう」だと思いますが、実はそれだけではありません。リワーク支援も社労士のお仕事の一つです。
リワークとはうつ病など心の病で会社を休職した社員が復帰をすることです。ただ、単純に「もう治った(寛解)から戻りなさいよ」だと再発再休職のリスクがあります。段階を踏んでスムーズに復職させるにはどうしたらいいか、職場環境や労働環境をどう整えていくのか、リハビリ出勤等はどうすればいいのか。これは労務管理の問題の一つです。
ただ社労士は労務管理の専門家ではあっても精神科の専門ではありません。心の病は症状も多岐にわたります。ですので主治医や専門医、産業医と連携しアドバイスをいただくことは、社労士業務として顧問先様の支援において非常に大切なことです。
事件に際してコメントを寄せられていた社労士先生を私は存じませんが、おそらくそのようなお仕事をされているのだと思います。
また障害年金の申請においてDrと連携を取ることは結構重要なことです。精神科に限りませんが、Drの診察時間には限りがあります。その中で病状はまだしも正確に生活状況まで伝えるのは難しいです。その橋渡しも社労士業務の一つです。
労務管理のご本を読んでいると、やはり時代なのでしょうね。メンタルヘルスの対策にページを割いている本も多いです。試験にはなかなか出てこないかもしれませんが、そういう知識や人脈も時として必要になる(人によっては専門とする)ということなのかもしれません。