何か怖いタイトルの記事ですが、そんな人もいるんですよというお話。
つまりどういうことかというと、今の仕事や境遇をほぼ「憎悪」のレベルで毛嫌いしていて、どうしてもそこから抜け出す(転職や起業)ことを理由として社労士試験に挑む方々です。
前向きなキャリアアップのための挑戦と言うと明るい感じがしますが、中には薄皮一枚の差でこの「怨念組」だったりする人がいます。
社労士勉強のモチベーションとしては「最強クラス」に位置します。この層は社労士合格のためならありとあらゆるものを犠牲にする覚悟ができています。年次有給休暇など試験日までにすべて使い果たすことでしょう。中には欠勤すら厭わないほど腹のすわった猛者もいます。
以前「働きながら社労士試験に合格する人が7割強存在する」と言いましたが、一定程度この「怨念層」がいるものと推察されます。
別に「怨念」で受験することが悪いことだとも不気味なことだとも思いません。受験する動機は人それぞれですし、合格してしまえば動機がどうあれ同じ社労士です。今の境遇を変えたい、その手段として社労士を選んだわけですから勉強の突破力はすごいものがあるでしょう。
ただ、この層の弱点はいくつかあります。例えば念願の社労士に合格しました、さてどうしましょう。転職や起業がうまくいく保証はどこにもありません。社労士になってどうしたいとかどんな社労士になりたいとかいうビジョンが薄いのです。
勉強中でも、少し冷静になったり少しつまづいたりすると「別に社労士じゃなくても良かったのでは」とかいう邪念にとらわれます。自分の境遇を変えるために資格は必要ないのです。
モチベーションとしては最強なのですが、つまづいたりふと足を止めて冷静になった時に崩れやすい「最も強くてもろい受験動機」だったりします。