何か(たぶん厚労省関係の文書だとは思うけど)を読んでいてこの言葉に行き当たったのですが、ちょっとおもしろい仕組みだなと思いました。
通常年次有給休暇は2年を経過すると時効になります。ところがその時効になった年次有給休暇を消滅させず、積み立てることができるという制度です。そして積み立てた有休は通常の年次有給休暇とは別枠で使うことができる、という制度です。
なんだ時効無くしただけじゃん、と思いましたが、これは法定の年次有給休暇ではないので使途を限定できます。例えば子の看護休暇は法定では5日(複数の子の場合10日・有休無休は労使で決定)ですけど、それだけじゃ足りないという場合にこの制度が導入できます。
独身者向けのリフレッシュ目的もあってもよさそうですね。
もともと時効というものは自然消滅ではなくて債権者(この場合、会社)が時効の援用を主張しない限り無くなりません。ですからこんなイレギュラーな運用もできてしまうのですね。
ただ、これを導入して法定の年次有給休暇を使わなくなると本末転倒ですので、一年度に限り何日を上限に積み立てられる、と定めをするのも一つの方法でしょう。
労働基準法に定められている諸制度はあくまで「最低限」のものですから、それを上回る運用はしてもいいわけですが、なるほどこんな使い方があるのかと感心しました。どこかの企業で実際に行われていたりするんでしょうか。
いずれにしても労働者の福利厚生っていろんな可能性がありますので、その独創性もまた会社の魅力の一つになるかもですね。