今あなたの手元に100万円あります。自由に使ってかまわないものとします。そうすると、買いたいものがたくさんあることでしょう。
ところが、いくら買えるからと言って買いたくないものもあると思います。これは価値観です。買いたい人もいれば買いたくない人もいる。いくら買う金があるからといって、買いたくないものを買うのは「苦痛」でしかないと思います。
人の能力や技術、知識も同じです。やろうと思えばできます。やる力はあります。ただそれと「やりたいかどうか」は別の問題です。やる力はあるけれどやる気のないことに取り組まされたら、効率は半減するでしょう。
かといって世の中やりたいことやりたくないことを自由気ままに自分で設定できるほど融通無碍にはできません。時にはやりたくないことも「やれるんだから」とやらされることも多々あります。
そんな時どうやる気を保っていくかですね。仕事であれば給料のためと割り切るか、もっと広い視野で「自分のやることが何につながっていくか」を考えるか、それとも無念無想モードに入るか。嫌嫌な気分でやると「苦行」でしかありません。
職務分担では往々にしてこれが発生します。能力があるからやらせてみたけど、当の本人はその仕事を敬遠している。適材適所の難点です。この場合は「本人の望む仕事をさせる」か「その仕事の大義を理解してもらう」かいずれかでしょう。
能力がある、それができるからといって必ずしも本人がやりたがっているとは限らない。その中で人を動かすのは、難しいことです。