ちくしょー腹が立ったもうこんな会社やめてやる、という理由で仕事を辞める人がいるかどうかは知りませんが、まあ何らかの理由で退職届を出して会社をやめる人はいると思います。
多くの会社の就業規則では「退職日〇日前までに退職願(届)を提出するべし」と定められていると思います。これ法的根拠はないのですが、会社としては急に辞められるといろいろ困るのでこういう猶予を設けているところが多いです。
ちなみに法的根拠はないと言っても、即日やめます引継ぎしませんをやると就業規則違反で懲戒処分の対象になることもあり得ますからご注意を。
話がそれました。例えば一か月前に何らかの事情で退職届を出して受理されたとします。ところが事情が変わり、やっぱり撤回しますとなった時、撤回できるのでしょうか。
答えは「原則できません」。
で、原則あれば例外あり。その例外とは何かというと、会社側も撤回に同意することです。お互いが撤回します、となったら退職届の効力が無効になります。
退職の意思表示は労働契約の解除の申し入れで、それが一度成立すると撤回には双方の同意が必要ということです。ですから労働者側が「やっぱ退職しません」と言っても会社が「だめ。退職届受け付けたもん」と言えば、撤回はできません。
民法的に言うとややこしくなるのでこのブログではそこまで詳しく言いませんが、一時の気の迷い程度で退職届を叩きつけてしまうと後で後悔することがありますので注意しましょう。