仕事だけに関わらず、生きていると大なり小なりミスをすることがあります。そういったヒューマンエラーを無くすことってできるのでしょうか。
よくある対策が「複数確認」だの「上司確認」だの複数がチェックする体制にしてしまう、というものです。FAXとかメールの誤発信が起こった時が一番わかりやすいと思います。で、これでミスがなくなるかというと、無くなりません。
何人が寄ってたかろうがしょせん人がやっていることだからです。もちろん最初のうちはみんな緊張感がありますが、そのうち無くなります。最初のうちは目を皿にして確認しているのですが、そのうち儀式と化します。形骸化するわけですね。
リスクは減らせるけど無くなりはしない、時間が経てば経つほど、というわけです。
そしてこの手の確認作業は、関わる人が増えれば増えるほどチェック機能が落ちていきます。普通に考えるとチェックする人が多いからミスが見つかる確率上がるだろ、と思われるでしょう。ただ、人が多いと「自分が手を抜いても大丈夫だろ。他の人も見るし」という思考になって、結果として見逃し率がそれほど減らないわけです。
そう考えると、何をしてもヒューマンエラーというものは無くならない、ということになります。
でもミスの後(特に対外的なミス)は何か対策をしないと体面に関わるため、対策っぽいことをぶち上げるわけです。結果仕事はだんだん煩雑になります。
面倒くさい世の中ですね。